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インプラントについて
インプラントは固定式の義歯のため、外科的処置を必要とします。その際の治療工程には数か月を要するため、早期の治療を希望される方は注意が必要です。顎の骨と人工歯根が結合するまでの目安は、下顎で1〜2か月、上顎で1〜3か月ほどです。
インプラントは、1本からすべての歯まで適用が可能です。ブリッジ形式を取り入れたり、入れ歯と併用したりすることで、インプラントの埋入本数を少なくし、手術や経済的な負担を少なくする方法もあります。患者さまのお口の状態を診て、長期予後を含めた、患者さまに合った治療計画を立案させていただきます。
アストラテック インプラントシステム
当院で使用しているアストラテック インプラントは、1985年から研究開発に取り組み、長期安定性へ着目し開発されたインプラントシステムの一つとなっています。
インプラント治療の手順
①口腔内診査・治療計画・精密検査
担当医によってインプラント治療に必要な診査を行います。ご自身の口腔内の状態やレントゲン写真を基に、まずインプラント治療が可能かどうか検討します。そして、可能であればその後詳細な治療計画を立てて実際の治療へと移行します。
②術前処置
インプラント治療を行う前に、必要な口腔内環境を整えるための治療を行います。むし歯の処置や歯周病の治療などがあります。
③歯科用インプラントの埋入手術
歯科用インプラント(人工歯根)を顎の骨に埋入する手術を行います。
④治療期間
基本的に歯科用インプラントは、骨としっかり結合されるまでに期間が必要です。その期間は、おおよそ下顎で1~2ヶ月、上顎では1~3ヶ月を必要とします。
⑤アバットメント(歯の土台)の取り付け
アバットメント(歯の土台)の取り付けを行います。状況に応じて簡単な手術が必要な場合もあります。
⑥人工の歯の作製
歯科用インプラントの部分を含めた口腔内全体の印象採得(型取り)を行い、失われた歯の部分を作製していきます。作製後人口の歯をアバットメント(歯の土台)に装着して完成です。
⑦メンテナンス
歯科用インプラントを長期間安定して使い続けるためには、丁寧なホームケアと定期検診によるプロフェッショナルケアが不可欠です。担当医の指示に従い、メンテナンスプログラムを実施してください。
より良いインプラント治療をお考えの方へ
シムプランとは、ヨーロッパで開発されたインプラント術前シミュレーションソフトです。
CTで撮影した画像もとに患者様のアゴの骨の状態を3次元に変換した状態で、術前のインプラント治療計画を行います。
シムプラントを用いて治療計画を立てることで、X線撮影ではわからなかったさまざまなリスクを事前に把握し、より患者さまに配慮した治療が行えるよう準備しております。
シムプラントガイドとは、シムプラントでシミュレーションした位置にインプラントを埋入するシステムです。
シムプラントガイドは、コンピューターテクノロジーのCAD/CAMにより作られ、ガイドに設けられたホールがインプラントの埋入をナビゲートします。
なぜCT撮影必要なのでしょうか
歯科医院でよく行うX線撮影は、歯の様子を見たりむし歯の治療をするのに役立ちます。
一方、インプラントの治療にいては、あごの骨の状態を調べることが重要になります。
骨の硬さや形、神経の位置など一人一人異なります。
CTで撮影した画像からは、あごの骨の形や硬さがわかるだけでなく、鼻の病気や口腔内部の炎症なども事前に調べることができます。
シムプラントガイドを用いることで期待されるメリット
・治療計画した位置へのインプラントの埋入
・治療時間の短縮
・予知性の高い治療によるリスクの低減
シムプラントガイドを使用すると・・・
正しい位置にインプラントが埋入されます
インプラントが正しい位置に埋入されないと・・・
インプラントが歯根に接触してしまったり、重度の神経傷害になる恐れがあります。
歯を1本失った場合
失った部分にインプラントを1本埋入します。従来は、健全な両隣りの歯を削ってブリッジを用いて治療していましたが、インプラントを用いると健全な歯を傷つけることなく治療を行うことが出来ます。
歯を複数本失った場合
従来は局部的な入れ歯を用いて治療を行っていましたが、インプラントを何本か用いて治療を行います。入れ歯を固定するための金属バネによる違和感はもちろんありません。
歯をすべて失った場合
従来の総入れ歯ではなくインプラントを用いて治療します。この方法なら食物が入れ歯と口腔粘膜の間に挟まったり、入れ歯が合わなかったりするようなことはありません。
インプラントを長期間機能させるために
患者様の毎日の歯磨きがインプラントを長期的に良好な状態でご使用になれるポイントとなります。
柔らかめの歯ブラシを使い、練習と同じように(クラウン)被せものと歯茎の境目をブラッシングします。
インプラントを長時間機能させるためには、インプラントを施した部分のクラウン(以下インプラント・クラウン)を毎日しっかりと清掃する必要があります。
患者さんが毎日歯磨きをするときにインプラントクラウンも一緒に清掃をするようにしてください。
定期検診
インプラントによって生まれ変わった新しい歯は、天然子と同様のケアをすると同時に、歯科医師・歯科衛生士による定期的なチェックを受ける必要があります。
定期的な検診では、患者様も担当の歯科医師・歯科衛生士とともにメインテナンスの手順や状況の確認をします。
メインテナンスの状況に応じて、担当の歯科医師・歯科衛生士が患者さまの症状に合う間隔を見て次回の検診の時期を提案します。
メインテナンスの方法と器具について
①歯ブラシ(クラウンもしくはブリッジの場合)
あまり強い力では磨かずに、小刻みに動かしながら特にインプラント・クラウンと雨が歯茎の境目部分を念入りに磨きます。
みがき残しが少ない電動歯ブラシを使用することも良いかもしれません。ブリッジの場合は、ブリッジの下部を磨くようにします。
②タフトブラシ(クラウンもしくはブリッジの場合)
柔らかいタフトブラシ(隙間ブラシ)は、インプラント・クラウンの周囲や舌側(歯の内側)の面などブラシの届きにくい部分の清掃に適しています。
ブリッジの場合は、頬側(歯の表側)のブリッジと歯肉の境目の部分の清掃にも適しています。
③歯間ブラシ(クラウンもしくはブリッジの場合)
歯間ブラシを使用することでインプラント・クラウン、アバットメントの側面、ブリッジの下面の清掃がしやすくなります。
インプラント・クラウンやアバットメントの側面に沿ってブラシを前後にやさしく動かしながらみがきます。
歯磨剤は併用しません。患者さんに合うサイズや形状がありますので、担当の歯科医師・歯科衛生士にお尋ね下さい。
④デンタルフロス(クラウンもしくはブリッジの場合)
歯間ブラシではみがきづらい狭い部分を清掃することに適しています。
インプラント・クラウンの側面にフロスを前後に通しながらみがきます。
1歯修復の場合は、インプラント・クラウンとその隣の歯の間を、ブリッジの場合はブリッジと歯ぐきの境目を重点的にみがきます。
⑤歯ブラシ(ボールもしくはバーアタッチメントの場合)
柔らかめの歯ブラシで、義歯の表面とアタッチメントの周囲をブラッシングします。
お口の中では義歯用の歯ブラシは使用しないでください。
⑥タフトブラシ(ボールもしくはバーアタッチメントの場合)
アタッチメント周囲を清掃する際には、柔らかめのタフトブラシが適しています。
⑦歯間ブラシ(ポールもしくはバーアタッチメントの場合)
バーアタッチメントの側面や表面を清掃する際には、歯間ブラシを用いて清掃します。その際、歯磨剤を使用しないでください。
⑧デンタルフロス(ポールもしくはバーアタッチメントの場合)
アバットメントポスト(顎の骨と修復物をつないでいる部分の支持棒)やバー部分を靴磨きの要領で左右、上下にクロスを動かします。
インプラント治療Q&A
Q.誰にでも治療は受けられますか?
A.年齢的に顎の骨が完成する20歳前後から、健康な方であれば基本的に誰でも治療を受けることができます。ただし、全身疾患をお持ちの方や妊娠中の方などはインプラント治療を受けられない場合がありますので、担当医にご相談ください。
Q.手術の際に入院が必要ですか?
A.基本的には入院の必要はありません。
Q.治療期間はどのくらいかかるのですか?
A.インプラントを埋入した部位や個人によって差がありますが2ヶ月から7ヶ月程度の治療期間が必要となります。
Q.インプラントはどのくらいもちますか?
A.患者さんのお口の中の衛生管理に大きく関係してきますので、お口の衛生状態が悪いと長持ちしません。常に衛生状態を良好に保ち、担当医や歯科衛生士の指導に従っていただくことが大切です。
Q.治療費はどのくらいかかりますか?
A.現在は保険治療の適用にはなっていません。埋入するインプラントの本数など治療の内容により異なりますので、詳しくは担当医にお聞きください。